こんにちは、認定超音波検査士(循環器領域)を取得したおはるです。
他領域と比べてレポートが膨大じゃない…?
同じ職場に受験経験者がいない人も多いですよね。
超音波検査士 循環器領域はガイドラインやレポートの記載ルールも変わりやすいため苦労しました。そこで、この記事では過去5年の試験傾向と対策について解説していきます。
まだ受けるか悩んでいる方へ、受験条件や試験内容についてもまとめた記事はこちら。
対策出来れば大丈夫、合格目指して頑張ろ~!
まず始めに・・・試験内容を確認してみましょう
試験は、書類審査と筆記試験2科目(循環器領域、医用超音波の基礎)の3科目があります。医用超音波の基礎は別の記事を参考にしてくださいね。
試験内容ー書類審査ー
書類審査では、指定された疾患に対して指定された数のレポートを作成し計20症例とします。
- 弁疾患(弁膜症) 4例以上
- 冠動脈疾患(虚血性心疾患) 4例以上
- 心膜・心筋疾患 4例以上
- 先天性心疾患 2例以上
- 胸部大動脈解離あるいは胸部大動脈瘤 1ないし2例
- その他
具体的疾患は超音波検査士 研修ガイドラインを参照しましょう。加えて、助けとなるのが「よくある質問」ページです。疾患の分類やレポートの記載についてはこちらを読んで参考にしましょう。
試験内容ー筆記試験ー
試験内容は「超音波検査士研修ガイドライン」を参照してください。
対象臓器は心臓、冠動脈、心膜、大動脈、大静脈、頸動脈、末梢動脈、末梢静脈。
内容は、解剖や疾患、手技、検査法など。
試験時間70分で問題数は35問、60%正解で合格です。つまり21問以上正解する必要があります。また、5つから2つ選ぶ問題も、部分点はないので、自信を持って答えられるようにしておきましょう。
頸動脈や末梢動静脈も?
血管領域じゃないの!?
「心臓領域」じゃなくて「循環器領域」だからねぇ…
でも大丈夫。心臓由来の疾患に着目して効率よく勉強していこう
筆記試験の傾向
大きな声で言います、ここ数年は半分以上が画像問題です!!
画像が読めなければ話になりません。
まず超音波検査画像や患者の基本情報が記載され、その疾患について問われます。正しいものか誤ったものか、一つ選ぶか二つ選ぶかはさておき、とにかくこの形式の問題が圧倒的に多いです。
加えて、毎年のように出ている問題には以下のようなものがあります。
大きな声では言えないのですが「認定超音波検査士、問題、掲示板」で検索してみて下さい。
大体5-6年分の過去問は手に入るかと思います。ただし、受験者達が心の安心の為に載せ合っている情報なので、真偽は不明です。また、受験直前は見るほど焦るので、気になる方は早めの検索をお勧めします。
試験内容が分かったら計画を練ろう
筆記試験に向けた勉強法はこちら。
書類審査に向けて
まず、超音波診断のための計測が不十分だったり、画像が汚いものは諦めて次を探しましょう。
なぜなら、粘れば書ける症例でも試験用と思うと結局提出しづらく、書きやすい症例ほど1日でサクサクかけて且つ分かりやすいレポートになりやすい傾向があるからです。
症例を探したら、とにかくレポートを書いてみましょう。
また、誤字脱字は大幅減点との記載がありますので厳重注意ですよ!!
筆記試験に向けて
とにかく問題集を解きましょう。参考書をまとめるのはその後で大丈夫です!
ルーチンで当たらない分野は気が乗らないな…
だよね、私も最初は×だらけでしんどかった・・・
でも分かってくるとその分ルーチン業務での不安も消えて一石二鳥だよ
問題集は分野別に分かれていますので苦手分野ほど念入りに対策しましょう。
苦手分野は参考書を印刷して貼り、自分専用ノートの作成がお勧め。試験当日、焦っていても安心をくれる素敵な相棒になるはずです。
試験範囲全体に広く特化した参考書は下に張っておきますね。
また、臨床検査学会や超音波検査士学会から定期郵送される資料には最新情報や流行などが載っていることも。
最新情報は直前に学ぶ必要は無いですが、流行は抑えておきたいところ。
何を使って勉強するか
「参考書」と「問題集」の2冊を準備しましょう。
「短時間・効率的」などのワードに惹かれがちですよね。しかし運営団体の基本の参考書が一番安心です。
筆者や一緒に合格した同期、また試験会場で受験者が見ている本はどれも一緒でした。
お世話になった参考書
①日本超音波検査士学会監修 心臓超音波テキスト 第3版
日本 超音波検査士学会監修の最も基本の参考書。
最新の第3版では、近年ガイドラインが更新された「拡張能評価」も記載されています。この本一冊たたき込めば最低合格ラインは取れると思います。
②判読力を高める!循環器 超音波検査士 への最短コース
画像と図表が多く、疾患の比較がしやすい本です。本が薄く要点がまとまっているので、1から詳しくと言うよりは、持ち歩き用や試験直前の確認用。業務中もササッと確認するのに使いやすい一冊です。
③病気がみえる vol.2 循環器
図とイラストが分かりやすく筆者愛用の参考書。
視覚的に理解しやすいため、心負荷や心腔、弁への影響をイメージして覚えやすいです。各疾患別にもまとまっているので、分からない疾患が出たときにサクッと調べるのに便利な一冊です。
(④エキスパートが教える心・血管エコー計測のノウハウ)
試験対策に直接のお勧めではないですが、各測定法の手技と原理が網羅されているので困ったときの辞書代わりに。
「この条件の症例においてはこっちの測定法を用いた方が正確」というようなことも学べたので、自分の計測技術を正確にするために心・血管エコーに携わる方には一読をお勧めします。
手に入れるしかない問題集
①超音波検査士・超音波指導検査士認定試験問題集(第3版~第5版)
認定検査を主催する日超医編集の問題集です。アウトプットの練習はこれ以外無いと思います。
実際筆者の受けた試験回では類似問題が出題されました。知識に自信がある方も、1問2分での回答に慣れる練習になりますよ。
安く無いけど、医用超音波基礎含めて全領域載ってるよ。
だから翌年に別領域を受ければかなりお得。
多くの受験生が第3~5版をやり込んでるってことは…
新版が出てもまだまだ使い道ありそうだね!
問題集やりこみ表
↑自分用に作ったのを再現したものです。1枚1回×4周くらいしました。超音波検査士試験以外でも使えますし、自分の使いやすいようにアレンジするなどご自由どうぞ。
↑書類審査も、同時進行で複数の所見を進めていると混乱したので、このように視覚的に管理してました。参考程度にして下さい。
早速レポートが書けそうな症例を探してみよう
超音波検査士を目指して頑張ろ~!
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